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【本店移転の届出】税務署・都道府県・市区町村に出す書類と期限|異動届のチェックリスト(2026年版)
公開 2026.10.26

「オフィスを引っ越して本店の住所が変わったけど、税務署には何を出せばいいの?」「都道府県や市区町村にも届出がいるって本当?」というご相談をよくいただきます。
本店を移したときの税務の届出は、税務署・都道府県・市区町村の3か所が関係し、さらに同じ市区町村の中の移転か、市区町村や都道府県をまたぐ移転かで出す書類が変わります。この記事では、2026年10月時点の法令・各機関の案内にもとづいて、どこに・何を・いつまでに出すのかをパターン別に整理します。
まずは全体の流れ
本店の移転は、次の順番で進めます。
- 1. 本店移転の登記:法務局で登記します(司法書士の業務です)。
- 2. 税務の届出:登記が終わったら、税務署・都道府県・市区町村に届け出ます(税理士が代わりに作成・提出できます)。
- 3. そのほかの住所変更:社会保険・労働保険、許認可、銀行・取引先など。
税務の届出には「異動年月日(登記年月日)」を書く欄があるので、登記が終わってから作るとスムーズです。
パターン別:出す書類のチェックリスト
| 移転のパターン | 税務署 | 都道府県 | 市区町村 |
|---|---|---|---|
| 同じ市区町村の中で移転 | 異動届出書 (給与を払っていれば)給与支払事務所等の移転届 | 異動届 | 異動届 (東京23区は不要) |
| 同じ都道府県で、市区町村をまたいで移転 | 同上 | 異動届 | 移転前:異動届 移転後:法人設立・設置届 |
| 都道府県をまたいで移転 | 同上 | 移転前:異動届 移転後:法人設立・設置届 | 移転前:異動届 移転後:法人設立・設置届 (東京23区側は不要) |
東京23区には、市区町村の法人住民税がありません(都がまとめて課税します)。そのため、23区内での移転や、23区から出る・23区に入る移転では、23区側の市区町村への届出はなく、都税事務所への届出だけになります。
税務署に出すもの
異動届出書(法人税・消費税)
- 提出先:移転前の納税地を所轄する税務署だけ。平成29年4月1日以後の異動では、移転後の税務署への提出は不要になりました。
- 期限:法律上の期限はありませんが、移転後すみやかに提出します。
- 書くこと:異動事項(本店所在地・納税地)、異動前と異動後の住所、異動年月日(登記年月日)など。
- 添付書類:原則なし(内容確認のため定款等の写しを求められることがあります)。
ポイントは「税目区分」の欄です。消費税の欄も「該当」にして出せば、「法人の消費税異動届出書」や、インボイスの「適格請求書発行事業者登録簿の登載事項変更届出書」を別に出す必要はありません(国税庁の記載要領)。インボイスの公表サイトの本店所在地も、この届出で変わります。
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
- 出す会社:役員報酬や給与を本店で払っている会社(ほとんどの会社が当てはまります)。
- 提出先:移転前の事務所の所在地を所轄する税務署。
- 期限:移転した日から1か月以内。
- 書くこと:届出の内容(所在地の移転)、移転前と移転後の所在地、移転の日、給与を払う人数(役員・従業員)など。
異動届出書の「給与支払事務所等の移転の有無」を「有」にしたときは、この届出もセットで必要です。移転後は、源泉所得税の納付書も新しい所在地の税務署のものを使います。
都道府県・市区町村に出すもの
異動届(移転前の都道府県・市区町村へ)
法人事業税・法人住民税のために、移転前の都道府県税事務所と市区町村に「本店所在地が変わりました」と届け出ます。様式や添付書類は自治体ごとに違います。
- 東京都:令和8年(2026年)4月1日以降、登記事項証明書(履歴事項全部証明書)の添付は不要になりました。
- ほかの道府県・市区町村:登記事項証明書の写しの添付を求めるところが多いので、提出先のホームページで確認します。
法人設立・設置届(移転後の都道府県・市区町村へ)
都道府県や市区町村をまたいで移転したときは、移転後の自治体にとっては「新しく会社が来た」ことになるため、異動届ではなく法人設立・設置届を出します(区分は「設置」「転入」など)。資本金等の額や従業者数も書くので、手元に用意しておきましょう。
見落としやすいこと
- 移転した期の決算:法人事業税・法人住民税は、移転前と移転後の自治体に、事務所があった月数などで分けて納めます(均等割も月割り)。
- 償却資産の申告先:パソコンや内装など償却資産がある会社は、翌年1月の償却資産申告の提出先(市区町村)が変わります。
- e-Tax・eLTAX の登録情報:利用者情報の住所を新しくしておかないと、メッセージや通知の宛先が古いままになります。
- 会計ソフトの事業所情報:freee などの会社住所も変更しておくと、次の申告書や届出書に正しい住所が入ります。
- 住民税の特別徴収:従業員の住民税を給与から天引きしている場合、所在地の変更を市区町村に伝える必要があります。様式や扱いは市区町村によって違うので、異動届とあわせて確認しましょう。
税理士に依頼できること・できないこと
| 手続き | 依頼先 |
|---|---|
| 税務署・都道府県・市区町村への届出(この記事の書類) | 税理士 |
| e-Tax・eLTAX の登録変更、移転した期の決算での按分 | 税理士 |
| 本店移転の登記 | 司法書士 |
| 社会保険(年金事務所)・労働保険(労働基準監督署・ハローワーク)の住所変更 | 社会保険労務士 |
| 建設業・古物商などの許認可の変更 | 行政書士 |
| 銀行・取引先・各種サービスの住所変更 | ご自身 |
新宿パートナーズにご依頼いただく場合
弊所では、本店移転にともなう税務署・都道府県・市区町村への届出をまとめて作成し、電子申請で提出します。お客様にご用意いただくのは、新しい住所・移転した日・登記が終わった日(登記事項証明書)と、給与を払っている人数くらいです。
- 料金:顧問契約のあるお客様は 1回 55,000円(税込)。都道府県・市区町村をまたぐ移転も同じ料金です。
- 含まれるもの:異動届出書、給与支払事務所等の移転届、都道府県・市区町村の異動届と設立・設置届、e-Tax・eLTAX の登録変更。
- 含まれないもの:登記・社会保険・許認可の手続き(それぞれの専門家へのご依頼が必要です)。
顧問契約のない方からのスポットのご依頼もお受けしています(料金は別途お見積もり)。まずはお問い合わせ・無料相談からお気軽にご相談ください。料金プランは料金プラン・シミュレーションでもご確認いただけます。
まとめ
- 本店を移したら、登記のあとに税務署・都道府県・市区町村へ届出。
- 税務署の異動届出書は移転前の税務署だけ。消費税の欄も「該当」にすればインボイスの変更届は不要。
- 給与を払っていれば、給与支払事務所等の移転届を1か月以内に。
- 都道府県・市区町村をまたぐときは、移転後に設立・設置届。東京23区側の市区町村への届出はなし。
- 移転した期の決算では、事業税・住民税の按分を忘れずに。
ご注意
本記事は2026年10月26日時点の法令・情報にもとづいて作成しています。税制は改正されることが多いため、お読みいただく時期によっては内容が変わっている場合があります。また、記事は一般的な情報をわかりやすくお伝えするためのもので、実際の取り扱いはお一人おひとりのご事情によって異なることがあります。内容には十分に注意しておりますが、本記事をもとにしたご判断の結果については責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。実際のお手続きにあたっては、税理士または税務署・各自治体にご確認ください。個別のご相談は、どうぞお気軽に当事務所へお問い合わせください。
この記事の内容、御社の場合はどうなる?
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