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税務調査

【税務調査の流れと期間】当日は何をする?何日かかる?見られるところも解説

公開 2026.10.11

会社の応接室で調査官と経営者・税理士が帳簿を見ながら話すイラスト

「税務調査の連絡が来たけれど、当日は何をされるのだろう」「何日くらい続くのだろう」。初めての調査では、先が見えないことがいちばんの不安ではないでしょうか。

この記事では、税務調査の流れを、事前の連絡から調査の終わり方まで順番に説明します。当日の進み方や期間の目安、調査官がよく確認するポイントも紹介しますので、心の準備にお役立てください。

税務調査の全体の流れ

一般的な税務調査(税務署の職員が会社やお店に来て行う「実地の調査」)は、おおむね次の流れで進みます。

順番内容
1. 事前通知税務署から電話で、調査の日時や対象期間などの連絡が来る
2. 日程調整・準備都合を伝えて日程を決め、帳簿や書類をそろえる
3. 調査当日事業の内容の聞き取りと、帳簿・書類の確認
4. 追加の確認必要に応じて追加資料の提出や、取引先への確認(反面調査)
5. 調査結果の説明問題がなければ書面で通知、問題があれば内容と金額の説明
6. 修正申告または更正修正申告を勧められ、応じるか、税務署が税額を直す(更正)

このうち事前通知と調査の終わり方は、国税通則法(74条の9〜74条の11)で手続が決められています。順番に見ていきましょう。

税理士が帳簿をペンで示しながら説明している手元

税務署から連絡が来た方へ

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ステップ1:事前通知と日程調整

調査の前には、原則として税務署から電話で事前通知があります(国税庁「税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)」問12)。通知されるのは、調査を始める日時・場所、調査の目的、対象の税目、対象の期間、対象の帳簿書類などです(国税通則法74条の9)。

  • いつ通知が来るか:何日前と決まってはいませんが、準備ができるよう、相当の時間的余裕を置いて行うとされています(同FAQ問13)。
  • 日程の変更:通知の際に都合を聞かれます。通知後でも、入院や親族の葬儀、業務上やむを得ない事情など、合理的な理由があれば変更を相談できます。申し出は口頭で大丈夫です(同FAQ問16・17)。
  • 税理士がいる場合:税務代理権限証書に同意が書いてあれば、通知は税理士に対して行われます(同FAQ問14)。

なお、事前通知をすると正確な把握が難しくなるおそれがあるなど一定の場合は、通知なしで調査が行われることもあります(国税通則法74条の10)。詳しくは無予告調査・反面調査の記事をご覧ください。連絡が来た直後にすべきことは税務調査の連絡が来たらの記事にまとめています。

ステップ2:調査当日までの準備

事前通知で伝えられた対象期間の資料をそろえます。一般的には次のようなものです。

  • 総勘定元帳・仕訳帳などの帳簿、決算書、申告書の控え
  • 請求書・領収書・契約書、売上や仕入の記録
  • 事業用・個人用の預金通帳
  • 給与台帳、外注先との契約書や請求書
  • 在庫(棚卸)の記録

資料がパソコンの中のデータ(電子データ)の場合は、画面で見せたり、印刷したものや電子データのコピーを渡したりする方法があります(同FAQ問5)。

準備の段階で、資料を捨てたり作り直したりするのは絶対にやめましょう。誤りに気づいた場合は、隠さずに税理士に相談し、調査の場で正直に説明するのが基本です。

ステップ3:調査当日の進み方

調査当日の進み方に法律上の決まりはありませんが、小規模な事業者の場合、一般的には次のような流れになることが多いです。

午前:事業の概要についての聞き取り

最初は、事業の内容について話を聞かれます。どんな商品やサービスを扱っているか、主な取引先、売上の入金方法、従業員の人数、お金の管理は誰がしているか、経営者の経歴や家族の関わり方などです。雑談のように感じても、事業の実態をつかむための大切な質問です。分からないことは無理に答えず、「確認して後でお答えします」と伝えて大丈夫です。

午後:帳簿や書類の確認

昼休みをはさんで、帳簿や請求書、通帳などを照らし合わせながら確認が進みます。気になる取引があると、その内容を質問されたり、コピーの提出を求められたりします。

時間帯は、事業の営業時間内に行われるのが一般的です。実務では午前10時ごろから夕方ごろまでという例が多いといわれますが、法令や国税庁の資料で時刻が決められているわけではありません。

帳簿を預けてほしいと言われたら

資料が多い場合などは、帳簿などを税務署で預かりたい(留置き)と言われることがあります。これは納税者の承諾を得て行うもので、承諾なく強制的に持ち帰られることはありません。業務で必要になれば、返してほしいと申し出ることもできます(同FAQ問10・11)。

税務調査は何日かかる?全体の期間の目安

国税庁のFAQ(問19)では、調査にかかる時間や日数は調査開始後の状況で変わるため、事前通知の段階では知らせることが難しいとされています。臨場(調査官が来ること)が何回かに分かれる場合は、調査が始まってから次の日程を調整します。

そのうえで、実務上の目安は次のとおりです。あくまで目安であり、事業の規模や内容、見つかった問題によって大きく変わります。

項目目安(実務上の傾向)
調査官が来る日数個人事業主や小さな会社では1〜3日程度のことが多い
調査官の人数複数で来る場合は、事前通知で代表者の名前と人数が伝えられる(同FAQ問19)
調査の開始から終わりまで追加資料や取引先への確認があると、数週間〜数か月かかることもある

当日の調査が終わっても、税務署に戻ってから内容を検討したり、追加の資料を求められたりするため、結果が出るまでには時間がかかることがあります。期間が延びても、それだけで大きな問題があるとは限りません。

調査官がよく見るところ

調査で確認されるのは、税額に大きく影響する項目です。一般的に、次のような点がよく確認されます。

項目主な確認ポイント
売上の計上漏れ入金が帳簿の売上と一致しているか、現金売上や個人口座への入金が漏れていないか
売上の期ずれ決算日前に終わった仕事の売上が、翌期にずれていないか
経費の私的支出家族の食事代や私物の購入など、事業と関係ない支出が経費になっていないか
在庫(棚卸)期末の在庫が正しく数えられ、計上されているか
外注費と給与実態は雇用と同じなのに外注費にしていないか(源泉所得税や消費税に影響)
現金の管理現金出納帳の残高が実際の現金と合っているか、使途が説明できるか

法人の調査でも、事業との関係が疑われる場合は、代表者個人の預金通帳の提示を求められることがあります(同FAQ問7)。経費にできる支出かどうかの考え方は、経費にできそうでできない支出8選や税務調査で調査官が見ているポイントも参考にしてください。

どこが確認されやすいかは業種によっても違います。当事務所では、元国税調査官(国税OB)のスタッフが調査前に帳簿をチェックし、説明を準備しておくべき点を整理します。

調査の終わり方:結果の説明・修正申告・更正

調査の終わり方は、国税通則法74条の11で決まっています。結果によって、次のどちらかになります。

問題がなかった場合:是認(ぜにん)の通知

税額を直す必要がないと認められた場合は、その旨が書面で通知されます(74条の11第1項)。一般に「是認通知」と呼ばれます。

問題があった場合:説明と修正申告の勧め

税額を直すべきと認められた場合は、調査官から直すべき金額とその理由が説明されます(同条2項)。説明は原則として口頭ですが、必要に応じて資料を示しながら行われます(同FAQ問24)。

そのうえで、多くの場合は修正申告をするよう勧められます(同条3項)。修正申告に応じるかどうかは納税者が判断でき、応じなかったからといって基本的に不利な扱いは受けないとされています(同FAQ問25)。

対応その後の流れ
修正申告に応じる自分で修正申告書を出す。不服申立てはできなくなるが、一定期間内なら「更正の請求」はできる。納付期限は修正申告書を出した日
修正申告に応じない税務署が税額を直す「更正」をする。納得できなければ不服申立て(通知を受けた日の翌日から3か月以内)ができる。納付期限は更正通知書が出された日の翌日から1か月

修正申告を勧めるときは、「不服申立てはできないが更正の請求はできる」旨を説明し、それを書いた書面を渡すことになっています(同条3項)。追加で払う税金には、加算税や延滞税がかかることがあります。詳しくは追徴課税と加算税の記事をご覧ください。

調査が終わった税目・期間は、原則として再び調査されません。ただし、新しい情報で誤りがあると認められた場合は、もう一度調べられることがあります(74条の11第5項、同FAQ問28)。

落ち着いて調査を受けるためのポイント

  • 税理士に立ち会ってもらう:調査で納税者の代わりに説明・主張できるのは、原則として税務代理人(税理士など)です(同FAQ問33)。
  • 分からないことは即答しない:記憶があいまいなことは、確認してから答えましょう。
  • 資料は隠さず、作り直さない:あるものをそのまま見せ、ないものは正直に伝えます。
  • 説明に納得できない点は質問する:調査結果の説明では、分かるまで確認して大丈夫です。
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よくある質問

Q. 調査の日程は変えてもらえますか?

A. 通知の際に都合を伝えられるほか、通知後でも、入院や業務上やむを得ない事情など合理的な理由があれば変更を相談できます。申し出は口頭で大丈夫です(国税庁FAQ問16・17)。

Q. 調査が何日かかるか、事前に教えてもらえますか?

A. 日数や時間は調査の状況で変わるため、事前通知の時点で知らせるのは難しいとされています。ただし、複数の調査官が来る場合は、代表者の名前や人数が事前に伝えられます(同FAQ問19)。

Q. 修正申告を勧められたら、必ず応じなければいけませんか?

A. 応じるかどうかは任意です。応じない場合は、税務署が更正をします。修正申告をすると不服申立てはできなくなるため、内容に納得できるかをよく確認してから判断しましょう(同FAQ問25・26)。

Q. 税理士がいなくても、調査の途中から依頼できますか?

A. はい、依頼できます。当事務所は顧問契約がなくてもスポットでお受けしており、オンラインでの立会いにも対応しています。

まとめ

税務調査は、事前通知と日程調整から始まり、当日の聞き取りと帳簿の確認、追加の確認を経て、是認の通知か、調査結果の説明・修正申告(または更正)で終わります。調査官が来るのは小さな事業者なら数日程度のことが多いものの、終わるまでの期間は状況によって変わります。

流れを知っておくだけでも、不安はかなり小さくなります。事前のチェックから当日の立会い、税務署とのやり取り、修正申告まで、税理士がサポートします。初回相談は無料です。

ご注意

本記事は2026年10月11日時点の法令・情報にもとづいて作成しています。税制は改正されることが多いため、お読みいただく時期によっては内容が変わっている場合があります。また、記事は一般的な情報をわかりやすくお伝えするためのもので、実際の取り扱いはお一人おひとりのご事情によって異なることがあります。内容には十分に注意しておりますが、本記事をもとにしたご判断の結果については責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。個別のご相談は、どうぞお気軽に当事務所へお問い合わせください。

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