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節税会社の手続き

【役員賞与を経費にするには?】事前確定届出給与の期限・注意点と、税理士に頼めること

公開 2026.10.08

「業績がよかったので、社長にもボーナスを出したい」——そう考えたとき、注意が必要なのが役員賞与です。

役員への賞与は、何もしないで支給すると、原則として会社の経費(損金)になりません。経費にするには、事前に税務署へ届け出る「事前確定届出給与」という仕組みを使います。

この記事では、届出の期限や、よくある失敗、税理士に頼めることをまとめました。

役員賞与は、そのままだと経費にならない

会社が役員に払う給与のうち、経費にできるのは原則として次の3つだけです。

  • 定期同額給与:毎月同じ金額で支給する役員報酬
  • 事前確定届出給与:あらかじめ「いつ・誰に・いくら」払うかを税務署に届け出た給与(役員賞与)
  • 業績連動給与:利益などの指標に連動して支給する給与(上場会社などが対象で、中小企業ではほとんど使われません)

つまり、届出をしないで役員にボーナスを払うと、その分は経費になりません。しかも受け取った役員には所得税がかかるので、会社と個人の両方で税金がかかってしまいます。

事前確定届出給与の届出期限

届出の期限は、次のうち早い日です。

  • 株主総会などで支給を決めた日から1か月を経過する日
  • 事業年度が始まった日から4か月を経過する日

新しく設立した会社の場合は、設立の日から2か月を経過する日が期限になります。

例期限
3月決算の会社が、6月25日の定時株主総会で決議した7月25日(決議から1か月)と7月31日(期首から4か月)のうち早い7月25日
9月1日に設立した会社が、設立時に決議した10月31日(設立の日から2か月)

期限を1日でも過ぎると、その賞与は経費になりません。決算が終わって株主総会を開いたら、すぐに準備を始めるのが安心です。

一番多い失敗:届け出たとおりに払わない

事前確定届出給与は、届け出た「支給日」と「金額」のとおりに支払うことが条件です。

  • 支給日が1日でもずれた
  • 金額が1円でも違った(減額した)
  • 資金繰りが苦しくなって、支給をやめた・減らした

このような場合は、原則としてその賞与は全額が経費になりません。

金額は「無理なく払える額」で設定し、支給日も確実に払える日にしておくことが大切です。

支給するときに必要な手続き

役員賞与も、従業員の賞与と同じように手続きが必要です。

  • 源泉所得税の天引き:賞与から所得税を差し引いて、納付します。
  • 社会保険の賞与支払届:支給日から5日以内に、年金事務所などへ提出します。
  • 社会保険料の負担:賞与にも社会保険料がかかり、会社負担分も増えます。資金計画に入れておきましょう。

税理士に依頼できること

役員賞与まわりで、税理士にお任せいただけることをまとめました。

手続き税理士に依頼できるか
支給額・支給時期の検討(役員報酬とのバランス、法人税・所得税・社会保険料のシミュレーション)できる
事前確定届出給与に関する届出書の作成・提出できる(税務代理)
届出の内容を変更するときの変更届できる
賞与の源泉所得税の計算・納付書の作成できる
株主総会議事録の作成書き方のアドバイスはできる(作成自体は会社で行います)
社会保険の賞与支払届の作成・提出社会保険労務士の業務です

まとめ

役員賞与を経費にするには、「事前確定届出給与」の届出が欠かせません。

ポイントは、期限内に届け出ること、そして届け出たとおりの日・金額で支払うことの2つです。

支給額の決め方や届出の作成に迷ったら、お気軽にご相談ください。

ご注意

本記事は2026年10月8日時点の法令・情報にもとづいて作成しています。税制は改正されることが多いため、お読みいただく時期によっては内容が変わっている場合があります。また、記事は一般的な情報をわかりやすくお伝えするためのもので、実際の取り扱いはお一人おひとりのご事情によって異なることがあります。内容には十分に注意しておりますが、本記事をもとにしたご判断の結果については責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。個別のご相談は、どうぞお気軽に当事務所へお問い合わせください。

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